Basketball for Social Change

Basketball for Change

Basketball For Change ―FIBA財団【前編】

バスケットボールは、チームスポーツとして初めて国連記念日に認定されたスポーツであり、世界中に33億人のファンをもつバスケットボールには、「世界を変える力」があります。

「Basketball For Change」シリーズでは、「世界を変えるバスケの力」をテーマにバスケットボールを活用した社会変革を推進する世界のNGOや著名バスケットボール選手による社会貢献活動を取材、その志と活動内容について、バスケの試合のように、以下の4つのセクションに分けてご紹介していきます。

1st Quarter: 活動の概要
2nd Quarter: 団体の活動の特徴
3rd Quarter: バスケットボールを用いた社会変革、そしてインパクトのストーリー
4th Quarter: 今後の展望・バスケットボールの力について

シリーズ第1弾は、FIBAの一機関としてバスケの力を使った社会貢献活動を行なっている「FIBA財団」。昨年11月に Next Big Pivot が主催した World Basketball Day 啓発ウェビナーで基調講演を頂いた、FIBA財団シニアマネージャーのTheren (TJ) Bullock Jr.さんのお話の要点を深堀りします。

「幼少期からバスケットボール、そしてソーシャルインパクト に強い関心を持っていた。」というTJさんによる、FIBA財団の活動、そしてバスケットボールの持つ力について、興味深いお話の内容を皆さんと共有します。

”Educate, Power, Inspire, and Support ”

1st Quarter: 活動の概要 

FIBA財団(FIBA Foundation)は、国際バスケットボール連盟(FIBA)傘下の慈善および文化的活動を担当する機関です。彼らの活動は、「Basketball for Good」と「バスケットボールの遺産(Basketball Heritage)」の2つの柱で推進されており、バスケットボールの力を用いた社会変革を実践しています。それらは社会におけるバスケットボールの役割と価値を啓発促進し、そしてその文化的遺産を保護することを目的としています。

Blllock氏は”Basketball for Good”について次のように語りました。

「私たちの活動の核心は『教育』『影響力の活用』『鼓舞』『支援』という4つの言葉に集約されます。バスケットボールの力で世界にポジティブな変化を起こし、その影響を広めることが私たちの使命です。」そして、このバスケットボールの社会的な側面こそが”Basketball for Good”と呼ばれるものである、と説明してくれました。

2016年にスタートした「Basketball for Good」プロジェクトは、これまでに158カ国で9万5,000人以上に希望や喜びを届け、より良い未来への機会を提供しています。

キーワードは “3.3 billion”と”各国バスケ連盟との協力”

2nd Quarter: 団体の特徴


FIBA財団の最大の特徴は、その活動が世界規模で行われるという圧倒的なインパクトにあります。

驚くことに、全世界で「33億人」がバスケットボールを愛し、バスケットボールは33億人の「共通言語」として機能しています。大陸や国境を超えた多様性がそこにはあり、人々を結びつける力があります。

Bullock氏はバスケの影響力について以下のように考えます。

「バスケットボールはライフスタイルであり、文化であり、ファッションでもあります。それは、世界中の人々とつながる力を持つクールな要素です。プレーヤーでなくても、マイケル・ジョーダンのシューズを履く人がいるのは、ただクールな気分を味わいたいからです。それは、バスケットボールが単なるスポーツ以上のものであることを示しています。

さらに彼は「FIBA財団として、これほどパワフルなスポーツを活用できることが非常に幸運であると感じています。だからこそ私たちは、バスケットボールを通じて世界をより良い方向に導く責任を果たしたいと思っています」と話しました。

FIBA財団の活動はただスケールが大きいだけではありません。

「Basketball for Good」の活動は、持続可能な開発目標(SDGs)と密接に関連しており、各国のバスケットボール協会と連携することで強い効果を発揮します。というのも、どのプロジェクトでも一貫して「バスケットボール」を用いながら、「for Good」の部分は、その活動が行われる国や地域の社会的課題に応じて変化させています。そのため、FIBA財団の取り組みは各国の社会課題に応じたカスタマイズが可能で、各国のバスケットボール協会との連携を通じて最大限の効果を発揮しています。

また、FIBA財団は“Basketball for Good”の輪をさらに広げる為、外部からの資金調達や寄付も積極的に行っているそうです。その一環として開催されているのがガラオークションディナーです。FIBA財団ならではの様々なコミュニティや選手とのコネクションを活かし、2023年ワールドカップ決勝の前夜にマニラで開催された第一回目には、ルカ・ドンチッチのサイン入りユニフォームや、パウ・ガソル、カーメロ・アンソニー、スー・バードのサイン入りシューズなどが出品されました。

素敵なガラディナーですね。「バスケの力」をより効果的に活用するための、FIBA財団の様々な取り組みや発展について学ぶことができました。

ここまでは、FIBA財団の活動と特徴、そして想いについて取り上げました。後編では、実例を基に「バスケの力」にクローズアップします。是非そちらも合わせてご覧ください。


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